会津松平

会津藩　家門　溜間　二十八万石
葬地は、華族名鑑によると、下谷　広徳寺。
会津松平家は、二代将軍徳川秀忠の子で保科正光の養子となっていた正之を祖とする。
正之の養子先の保科家〔家紋幕紋・並九曜、或瓜内一文字〕は、清和源氏、鎮守府将軍経基四代従四位下頼季裔で、華族類別録第二十一類に類別されている。それ故に会津松平家も華族類別録では第二十一類に類別されている。
寛政重修諸家譜等によれば、元禄9年12月9日（1697年1月1日）三代正容の時に松平姓を賜るとある。
九代容保〔実高須藩松平義建男〕の時、戊辰戦争での敗北により、会津藩は没収され、養子喜徳と共に幽せられたが、明治2(1869)年9月恩赦〔現代華族譜要〕を蒙り、 12月4日〔徳川諸家系譜〕容保の子容大は陸奥の地三万石を賜り斗南藩と称した。
明治17(1884)年7月8日に容大は子爵を授爵〔官報1884年07月09日〕。

会津松平家系図

正之	男子（幸松。母内藤政長女。寛永11年12月21日（1635年2月8日）生於江戸。
		寛永15年6月27日（1638年8月7日）卒於江戸。法名清見院日浄台霊。
		墳墓谷中感応寺）
	正頼（従四位下。侍従。長門守。幼名虎菊。母藤木氏。
		寛永17年11月4日（1640年12月16日）生於江戸。
		明暦3年3月1日（1657年4月14日）卒於江戸〔系図纂要作2月1日〕。
		以神道之儀葬於会津院内山。岩彦霊社）
	女子（春子〔系図纂要〕。母同〔系図纂要作母泰教院、内藤左馬介政長女、
		寛永14年5月14日（1637年7月6日）卒〕。上杉綱勝室。
		寛永18年11月4日（1641年12月6日）生於江戸。
		万治元年7月28日（1658年8月26日）卒。清光院）
	女子（母同。早世）
	男子（母同。将監。早世）
	女子（母牛田氏女。早世）
	正経		正容	女子（元姫〔系図纂要〕。母横山常定女。
					元禄8年8月10日（1695年9月17日）生〔系図纂要〕。
					元禄10年2月20日（1697年3月12日）夭〔系図纂要〕。
					真珠院光誉清春〔系図纂要〕）
				正邦（久千代。母榎本氏女。
					元禄9年4月10日（1696年5月10日）生於江戸。
					宝永5年12月26日（1709年2月5日）卒於江戸。
					葬於江戸下谷広徳寺。法名真照院玉峯宗雪）
				男子（春之助。母同。早世）
				正甫（幼名重五郎。母横山氏女。従四位下。侍従。
					元禄10年12月25日（1698年2月5日）生於会津。
					正徳2年12月10日（1713年1月6日）叙従四位下任侍従〔
					系図纂要作15日、同日大膳大夫〕。
					正徳4年5月2日（1714年6月13日）元服。
					享保12年3月23日（1727年5月13日）卒於江戸。
					葬於江戸谷中瑞輪寺。法名紹栴院円林日芳〔
					系図纂要作紹称院円休林日勇〕。
					室浅野吉長女）
				男子（栄之丞。母同。早世）
					元禄12年7月3日（1699年7月29日）生〔系図纂要〕。
					元禄13年7月21日（1700年9月4日）夭〔系図纂要〕。
					安祥院諦岳涼澗〔系図纂要〕）
				女子（母同正邦。早世）
				正房（徳千代。母小林氏。十七歳卒）
				男子（万吉。母篠沢氏。早世）
				女子（母同。許婚松平定喬。未婚卒）
				男子（政五郎。母同。早世）
				容貞		容頌	⇒
						貞歴（喜十郎。
							母同〔系図纂要作母
							高松中将頼豊女〕。
							系図纂要によれば、
							延享3年10月22日（1746年12月4日）生。
							宝暦5年2月18日（1755年3月30日）夭。
							貫綜院住誉安諦）
						女子（母安恵氏女。早世）
						女子（母中村氏女。
							稲葉正弘室）
				女子（母外島氏女。前田宗辰室）
				容章		容詮（容頌嗣）
						女子（母小海氏女。
							容頌養女）
						女子（母同。容頌養女）
			女子（母佐藤氏女。早世）
	女子（松子〔系図纂要〕。母牛田氏女。前田綱紀室。正保5年正月12日（1648年2月5日）生
		於会津。寛文6年4月28日（1666年5月31日）卒〔系図纂要〕）
	女子（宮子〔系図纂要〕。母藤木氏女。稲葉正通室。慶安元年5月3日（1648年6月23日）生
		於江戸。寛文7年9月22日（1667年11月8日）卒〔系図纂要〕）
	女子（母同。早世）
	女子（母同。早世）
	正純（名前は寛政重修諸家譜・系図纂要による。母同。幼名新助。従五位下。
		東市正。慶安5年5月9日（1652年6月14日）生於江戸。寛文4年12月28日（1665年2月12日）
		叙従五位下。寛文9年11月15日（1670年1月6日）元服。
		寛文11年7月20日（1671年8月24日）卒於江戸。葬於会津院内山。
		石彦霊社）
	女子（母沢井氏女。早世）
	正信（後改正容。正経嗣）
	女子（母沖氏女。早世）

*1正之　実徳川秀忠男。母於静之方〔神尾伊予栄加女。浄光院〕。幼名幸松。正四位下。中将。肥後守。贈従三位。慶長16年5月7日（1611年6月17日）於江戸生。寛永8年11月27日（1632年1月18日）元服。28日叙従五位下〔寛政重修諸家譜作同日任肥後守〕。寛永9年12月28日（1633年2月6日）叙四品〔寛政重修諸家譜・系図纂要作叙従四位下。系図纂要作同日任肥後守〕。寛永11年7月18日（1634年8月11日）任侍従〔寛政重修諸家譜16日。系図纂要28日〕。正保2年7月14日（1645年9月4日）叙従四位上。承応2年10月28日（1653年12月17日）任中将。12月13日叙従三位、固辞、叙正四位下。寛文9年4月27日（1669年5月26日）致仕。寛文12年12月18日（1673年2月4日）於江戸卒。以神道之義葬於会津猪苗代磐梯山麓見祢山。土津霊神、後有宗源宣旨称大明神。室内藤左馬介政長女。継室藤木氏女。
*2正経　母同。幼名大之助。号素行軒致休、又知究〔系図纂要〕。正保3年12月27日（1647年2月1日）生於江戸。万治2年12月27日（1660年2月8日）叙従四位下任侍従。寛文2年12月27日（1663年2月5日）元服。寛文9年4月27日（1669年5月26日）家督。延宝9年3月19日（1681年5月7日）致仕〔寛政重修諸家譜・系図纂要作2月19日〕。10月3日卒於江戸。葬於会津院内山。鳳翔院宜山休公。室前田利常女。
*3正容　初名正信。幼名重四郎〔系図纂要作十四郎〕。実正之六男。母沖氏女〔系図纂要作家女栄寿院〕。養母前田利常女。正四位下。中将。肥後守。寛文9年正月29日（1669年3月1日）生於会津。延宝8年8月10日（1680年9月2日）為養子〔寛政重修諸家譜・系図纂要11日〕。延宝9年2月19日（1681年4月7日）家督。12月27日叙従四位下任侍従。天和3年4月6日（1683年5月2日）元服。貞享4年5月25日（1687年7月4日）任少将。正徳2年12月6日（1713年1月2日）叙正四位下任中将〔系図纂要左中将〕。享保16年9月10日（1731年10月10日）卒於会津〔系図纂要11日〕。以神道之儀葬於会津院内山。徳翁霊神。室阿部豊後守正武女。継室家臣横山九右衛門常定女〔元文2年3月4日（1737年4月3日）卒〕。
*4容貞　幼名長菊。母塩見氏女。従四位下。少将。肥後守。享保9年8月16日（1724年10月2日）生於会津〔寛政重修諸家譜享保4(1719)年生〕。享保16年10月23日（1731年11月22日）家督。享保20年12月16日（1736年1月28日）叙従四位下任侍従。元文3年2月21日（1738年4月9日）元服。元文5年12月16日（1741年2月1日）任少将〔系図纂要作左少将〕。寛延3年9月27日（1750年10月26日）卒於江戸〔系図纂要28日〕。以神道之儀葬於会津院内山。土常霊神〔系図纂要作常土霊神〕。室松平讃岐守頼豊女。
*5容頌　初容綏。又容清。幼名亀五郎。母館氏女。正四位下〔系図纂要作安永7年12月16日（1779年2月2日）正四位上〕。中将。肥後守。寛保4年正月9日（1744年2月22日）生於会津〔寛政重修諸家譜作寛保2(1742)年生〕。寛延3年11月12日（1750年12月10日）家督。宝暦6年12月18日（1757年2月6日）叙従四位下任侍従。宝暦8年2月5日（1758年3月14日）元服。宝暦10年4月25日（1760年6月8日）任少将〔系図纂要作26日任左少将〕。明和2年10月15日（1765年11月27日）任中将〔系図纂要作左中将〕。安永7年12月16日（1779年2月2日）叙正四位下。文化2年7月29日（1805年8月23日）卒於会津。以神道之儀葬於会津院内山。恭定霊神。室阿部豊後守正允女。継室松平〔毛利〕大膳大夫重就養女。
*6容章　幼名隆七。母同。従五位下。靱負佐。享保13年9月23日（1728年10月25日）生於会津〔寛政重修諸家譜作享保10(1725)年生。系図纂要作享保10年9月12日（1725年10月17日）〕。延享2年3月7日（1745年4月8日）元服〔系図纂要4日〕。10月18日叙従五位下。安永6年6月10日（1777年7月14日）致仕〔系図纂要10月10日〕。天明6年閏10月24日（1786年12月14日）卒於江戸〔系図纂要10月24日〕。葬於江戸三田実相寺。法名愿彰院法誉了仁譲容章〔系図纂要作原彰院法誉覚了仁譲〕。

⇒	容詮		女子（母鈴木氏女。安永7年5月14日（1778年6月8日）夭〔系図纂要〕。
				心窓院光誉妙照〔系図纂要〕）
			男子（富五郎。母同。安永5年8月2日（1776年9月14日）夭〔系図纂要〕。
				智巖院香誉薫證〔系図纂要〕）
			容住（容頌嗣）
			容序（初名容将。為之助。母鈴木氏女。天明3年9月23日（1783年10月18日）生於江戸。
				寛政10年後7月22日（1798年9月2日）元服。寛政12年6月7日（1800年7月28日）卒於江戸。
				葬於江戸下谷広徳寺。法名良徳院温嶽宗恭）
	女子（母同。実容章女。松平左兵衛督信明室。後、加藤遠江守泰候室）
	女子（母同。実容章女。大村信濃守純鎮室。安永5年12月7日（1777年1月16日）婚姻。
		寛政9年11月27日（1798年1月13日）離別）
	容住		男子（母井伊掃部頭直幸女。大炊。※系図纂要によれば、
				容頌男。享和元年10月23日（1801年11月28日）生。11月14日夭。
				幻光院照誉普観）
			容衆		容敬	女子（母小寺氏女。早世）
						女子（母同。早世）
						男子（算三郎。母岡崎氏女。早世）
						女子（母前田斉泰妹。早世）
						男子（幾久丸。母岡崎氏女。早世）
						女子（母同。早世）
						女子（実保科弾正忠正丕女。
							母松平〔奥平〕下総守忠翼女。
							天保13年5月25日（1842年7月3日）為養女）
						容保		喜徳（初名昭則〔水戸徳川家譜〕。余九麻呂。
								実徳川斉昭男。
								後松平〔守山藩〕頼之嗣。
								安政2年10月22日（1855年12月1日）生。
								現代華族譜要によれば、明治6(1873)年
								8月承。明治24(1891)年6月卒）
								女子（母川村氏女）
								容大（慶三郎。母田代氏女。従五位。
								明治2年6月3日（1869年7月11日）生於会津。
								現代華族譜要によれば、
								明治43(1910)年6月卒。
								夫人松平武聡長女靹子〔
								明治6(1873)年1月生〕）
								女子（母川村氏女。早世）
								健雄（母田代氏女。明治6(1873)年10月分家）
								男子（母川村氏女。早世）
								男子（母同。早世）
								英夫（母田代氏女。山田伯爵）
								恒雄（母川村氏女。分家。
								明治10(1877)年4月生。
								夫人鍋島直大四女信子〔
								明治19(1886)年7月生〕）
								保男（母田代氏女）
						女子（母岡崎氏女。養子容保室）
						男子（鍇之助。母同。早世）
						男子（母同。早世）
						女子（母同。早世）
						養女（実保科正丕女。奥平昌服室）
			容和（改容敬。容衆嗣）

*1容詮　幼名専之助。実容章男。母小海氏女。従四位下。侍従。駿河守。寛延3年4月6日（1750年5月11日）生於江戸。安永9年12月18日（1781年1月12日）叙従四位下任侍従。天明5年6月17日（1785年7月22日）卒於江戸。葬於江戸下谷広徳寺。法名宣明院円通義覚。室前田治脩養女〔実前田重教女〕。
*2容住　幼名金之助。実容詮男。母鈴木氏女。従四位下。侍従。若狭守。安永7年11月20日（1779年1月7日）生於江戸〔寛政重修諸家譜作安永5(1776)年生〕。寛政元年12月16日（1790年1月30日）叙従四位下任侍従。寛政6年5月22日（1794年6月19日）元服。文化2年8月19日（1805年9月11日）家督。12月27日卒於江戸。以神道之儀葬於会津院内山。貞昭霊神。室井伊掃部頭直幸女。
*3容衆　幼名金之助。母石川氏女。従四位下。少将。肥後守。享和3年9月15日（1803年10月30日）生於会津。文化3年3月14日（1806年5月2日）家督。文化10年12月16日（1814年2月5日）叙従四位下任侍従〔系図纂要作同日肥後守〕。文化12年2月7日（1815年3月17日）元服。文化13年6月13日（1816年7月7日）任少将〔系図纂要作左少将〕。文政5年2月29日（1822年4月20日）卒於会津。以神道之儀葬於会津院内山。欽文霊神。
*4容敬　初名容和。幼名慶三郎。実容住三男。母白岩氏女。正四位下。中将。肥後守。始靱負。文化3年4月28日（1806年6月14日）生於会津。文化13年12月13日（1817年1月29日）元服。文政5年4月21日（1822年6月10日）家督。12月16日叙従四位下任侍従〔系図纂要作同日肥後守〕。文政8年10月23日（1825年12月2日）任少将〔系図纂要作左少将〕。文政10年10月21日（1827年12月9日）叙正四位下任中将〔系図纂要7月21日〕。嘉永5年2月10日（1852年2月29日）卒於江戸〔系図纂要22日〕。以神道之儀葬於会津院内山。忠恭霊神〔系図纂要作忠烈霊神〕。
*5容保　銈之助。実松平〔高須〕義建男。母古森氏〔陸奥斗南松平家譜〕。侍従。若狭守。肥後守。正四位下。参議。京都守護職。天保6年12月29日（1836年2月15日）於江戸四ツ谷邸生。弘化3年4月27日（1846年5月22日）為松平容敬所養。12月16日叙従四位下。任侍従。兼若狭守。嘉永5年閏2月25日（1852年4月14日）襲封。転任肥後守。12月26日任左近衛権少将。安政6(1859)年12月転左近衛権中将。文久2年閏8月1日（1862年9月24日）任京都守護職。叙正四位下。明治26(1893)年12月卒〔現代華族譜要〕。室容敬女。

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