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北京ダックの作り方


北京ダック用のアヒルは栄養分の多いえさを喉に詰め込んで育てるので填鴨といわれています。一日に3回、ライトで住みかを明るくして生育を早めているので、アヒルにとって1日は8時間なんですね。そんな北京ダック、本場の北京では1000円もあれば味わうことが出来ますが、日本ではなかなかそうは行きません。手作りしようにも材料がありません。中国のダック(生)は鳥インフルエンザのために長い間輸入できないからです。こちらのコーナーでは北京ダックの作り方を説明していますが、参考程度に楽しんでください。また、鶏を使っても出来ないことはありませんので、丸鶏が手に入る方はぜひお試しください。
注意すべき点は「皮には触らず血を流さず」です。


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材料
アヒル
(熱湯をかけて羽をむしっただけの新鮮なもの)
皮水
(皮をパリッとさせるタレ)
麦芽糖100gをお湯600ccで溶かしておきます。
鴨醤
テンメンジャン100g
白砂糖35g
ごま油5g
塩、味の素 各少々
→材料全てを混ぜ、ラップをして20分ほど蒸しておきます。
鴨餅
中力粉(無ければ強力粉と薄力粉を同分量混ぜて使う)
※水分量は耳たぶぐらいの硬さになるくらい加えてください。


洗浄
・アヒルはよく水洗いをして皮についている汚れを取り、まな板の上に仰向けにして置きます。

管切り
・顔の付け根の所の皮を2cm位きり、食道と気管をつまみ出して切断します。
・切り口から指を入れて、皮と肉にくっついている食道・気管を引き剥がしておきます。これによって内臓を取るときに管も一緒にきれいに取れます。
空気ポンプの管入れ
・首の切り口から皮の下に空気ポンプの管を胸元まで入れる。皮が破れないように、胸までしっかりと…。
空気入れ
・1人は羽の付け根をしっかりと持ち、もう1人は空気が漏れないように首根っこをしっかりと掴みます。もう1人は空気入れでシュポシュポと空気を入れます。
・尻尾のほうまで全体的に空気が入ったらOKです。
内蔵の取り出し口を作る
・先のとがった小さめの包丁で腋の下に刃を入れ、尻方向に3センチほどの切り目を入れます。このときに腋の下からずれた所をきってしまうと、せっかく入れた空気が抜けてしまうので注意です。また、穴が大きすぎてもいけません。
内蔵膜を分離する
・肛門に指を入れ、グリグリして肛門と腸を切断します。
・腋の下からも指を入れ、内蔵の外膜を肉から分離させます。これをしっかりとしないと、内臓を取り出すときに破裂してしまって血まみれになってしまいます。
・上下の穴からまんべんなく攻める(?)のがコツです。
内臓を取り出す
・まずは食道と気管を引き出します。
内臓を取り出す
・足をしっかりと持ち、管を引っ張って内臓を一気に取り出します。
・うまく出てこない時はまだ内臓が肉にくっついているので再度指を入れて膜をはがします。
でっ、出ました…
・うまくいくとこのように腹の中のものが芋ヅル式に出てきます。
・もちろん全て食べられます…勇気があれば…
肺を取る
・内臓の中で肺だけは食べられません。肺は背中の方に二つくっついているので、きれいに取り除きます。
・軽く内臓の中を水洗いしておきます。
柱立て
・身体がへこまないように3〜4センチの棒を腹の中に立てます。
吊り下げ
・鉄で出来た丈夫な楔を首の付け根にしっかりと差し込みます。(骨にグサリといった感じで)
・ここでしっかりと骨に差し込んでおかないといつか必ず落下します。私は落としました…。
湯かけ
・沸騰したお湯をかけ、皮を収縮させて皮水の付きを良くします。
・腹に3回かけ、背には2回、左右も2回ずつまんべんなくかけます。

皮水かけ
・皮が冷めないうちに冷ました皮水をまんべんなくかけます。これは回数は関係ないので身体の隅々までまんべんなくかけてあげてください。皮水をかけた後は皮に触れないようにしてください。焼き上がりに影響が出てしまいます。
風干しをする
・皮と皮がくっつかないようにラップで包んだ新聞紙を腋の下などに挟んでおきます。
・夏の場合は4〜5時間、扇風機の風に当てて陰干しします。表面に水分がなくなったらOKです。
・ここで思わず触りたくなりますが、厳禁です。私は触って怒られました。
肛門封じ
・ある程度水が滴り落ちなくなって来たら肛門に栓をしておきます。焼いている時にうまみが抜け落ちていかないようにするためです。
干しあがり
・色が若干変わり、皮が乾いたことが分かります。
・ゆっくりとラップで包んだ新聞紙を取り除きます。お尻の栓はそのままにして、腹の中に水を入れます。これによって肉がパサつきません。
釜に火を入れておく
・これが北京ダック用の釜です。簡単なつくりで、中は空洞になっていて、下には炭入れと油抜きの管がついています。

焼く
・釜の中を250度ほどに熱して、途中、位置を変えて焼きこみます。
・腹15分、背面15分、左右各15分、
時間を計ってムラなく焼きます。
鴨餅つくり
・ダックが焼きあがる前に鴨餅(クレープ)を作っておきます。
・中力粉(無い場合は強力粉と薄力粉を混ぜ合わせる)を3:7に分け、3割の小麦粉には水を加え、残りの7割には熱湯を加えて耳たぶぐらいの硬さに捏ねる。
・2種類の生地を混ぜ合わせて一緒にこね、濡れ布巾をかけて20分ほど寝かせておきます。
・生地を串団子ぐらいの大きさに分け、手の平でつぶしておきます。
鴨餅つくり
・団子の半数だけにサラダ油を刷毛で塗ります。
・サラダ油を塗ったほうの生地に小麦粉を軽く振って余分な粉を刷毛で軽く落とします。
・再度サラダ油を塗り粉を振って刷毛で軽く払います。
・サラダ油を塗っていない生地を重ねて(サラダ油を塗った面をサンドする)手の平で軽く押しつぶします。

鴨餅つくり
・麺棒で厚さ2ミリになるまで伸ばします。
・フライパン(テフロン加工がベスト)を中火で熱して、油を敷かずに生地を焦がさないように両面を軽く焼きます(白い斑点がつく程度)。
・熱いうちに生地を2枚にはがしてラップをして数分蒸して出来上がり。

・焦げ目がつくまで焼くと硬くなってしまうので注意です。
焼き上がり
・全体が黄金色に焼きあがったら出来上がりです。
栓を抜く
・お尻に刺していた栓を取り、中の汁を抜きます。
・写真のダックは萎んでしまっていますが、老舗レストランのダックはパンパンに膨らんでいます。
スライスする
・良く切れるナイフで皮を手早くスライスしていきます。
・レストランでは皮だけを剥ぎ取りますが、肉もつけてスライスをしたほうが油っこくなく食べられます。
・尾や肛門部分はリンパ線が集中しているので食べない方が無難です。
・あまった本体の方はスープのダシに使うと白濁色の濃厚スープが出来ます。
盛り付け
・白髪葱、キュウリ、鴨醤、鴨餅を用意しておきます。
・温かいうちに食べないとダックのパリパリ感が無くなり硬くなってしまいます。
包む
・包み方は巻いても良いし、風呂敷包みのように包んでも良いし、自由です。
・ダックの濃厚な味をキュウリと葱が中和してくれ、まろやかな鴨醤が全体をまとめてくれているといったなんともいえない味。
・鴨餅はしっとりと薄い割に歯ごたえがあって、他の料理を包んでもおいしいと思います。ぜひお試しを!