(注1) スイス人
よく考えてみたら、日本人が考えるような意味で「スイス人」を定義するのは、なかなか難しい。どんな山村の住人でも、多くのスイス人は3代前まで遡れば、たいてい1人は外国から移り住んだ人が入っている。たとえばウルスのモデルになったIさんの場合、父方の曾祖父の片方はイタリア人だし、お母さんは子供時代に両親に連れられ、共産化した祖国からスイスに亡命して来たハンガリ−人。アンネリーセのモデルのAさんは、父方の祖父がイタリア人である
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(注2)菜食主義
スイスほか一部ヨーロッパでの菜食主義の普及ぶりには驚くべきものがある。もっとも、そのほとんどはウルスのような「ソフト菜食主義」で、完全菜食主義によく見られる攻撃的なものではない。菜食主義の普及について、環境意識の高まりや動物愛護と結びつけて説明されることも多いが、単なる食べ物の好き嫌いに公認を与えただけ、というのが実態に近いとも言われる。ちなみに最近は日本でも、西欧の影響を受けて?菜食傾向の人が増えて来たが、知識のないまま白米中心の食生活で菜食すると、太ったり健康を害したりするので注意
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(注3) 学校
イェンニ=ルッツ家のモデルになってもらった夫婦の住む地区の学校(幼稚園含む)には給食はない。スイス国内の多くが同様である。かわりに昼休みが約2時間あり、子供たちは一旦帰宅して、家で昼食を取ることになっている。学校だけでなく、基本的に職場も昼食時は帰宅というのが大前提なのだが、最近は勤務形態の変化で、そういう習慣の維持が難しくなってきた。今や、不在時に子供をどうするかというのが共働き家庭の大きな悩みである(単に食の問題だけではない)。北欧などとは違い、スイスの共働き家庭に対する行政サービスは、お世辞にも進んでいるとは言い難い
おことわり: 本文中「実際にミンカが学校に入る年」は、もしかすると「幼稚園に入る年」の間違いかもしれない。今思うと、Schule(学校)と聞き取ったのは、Vorschule(幼稚園)だった可能性がある
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(注4)半製品の食品
たとえば、詰め物だけ済ませた生ラザニアのようなものや、下茹でした素材など。肝心の味付けは各家庭でするようになっている。ヨーロッパの冷凍食品やレトルトの既製品にはこのタイプのものが多く、自分の好みの味と方法で調理できるため非常に便利。ちなみに味付け用「○○の素」も数えきれないくらいあり(トマトソース、たまねぎブラウンソース、ラグー、グラーシュ、etc.)、面倒なときにそれと組み合わせる人も多いが、それでも「温めるだけ」よりも遥かにその人の個性が出る
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(注5)ビオ、またはオーガニック
まず、興味のある方はBIO SUISSEのホームページをどうぞ(英語版は他の言語より記事が少ないかもしれない)。スイスの自然食品の基準は大変厳しい。例えば野菜が「無農薬」を名乗るには、単に農薬の使用を停止すれば良いというものではなく、農薬の使用をやめてから、更に所定の年数を経過した畑で栽培されなければいけない(土壌に残留した農薬は数年間は効力が残るため)。肉や乳製品なども、同様に厳しい基準が設けられている
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(注6)お土産
スイスのお呼ばれのお土産の定番は、ワイン、花、お菓子といった、その場でみんなが楽しめるものが主流で、日本とそれほど変わらない。親しい仲なら、招待主があらかじめ欲しいものを指示するところも同じ。なお、花をお土産にする場合に避けた方がいいのは、赤いバラ、白いユリと、菊
(赤いバラは恋人専用の贈り物、あとは霊前花。菊はアレンジメントによってはOK)
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